【第2回】フォルムが崩れる理由は「サイズ」ではなく「設計比率」にある
―大柄体型に起きやすい“着用時の破綻”のメカニズム―
「大きい人=XLや2XLで解決」
この前提は、実は統計的にも構造的にも成立していない。
サカゼンやフォーエルなど従来型ラージマーケットが担ってきた領域は、
“身幅と周囲寸法を拡張する” という役割だった。
一方、近年フィット課題として顕在化しているのは、寸法ではなく比率である。
■ なぜ大柄体型はフィットが崩れるのか
| 崩れやすい部位 | 原因 | 現象 |
| 肩 | 標準規格グレーディングの拡大 | 斜行・肩線落ち・窮屈感 |
| 袖丈 | 身長比例に未対応 | 手首露出・袖口の吊れ |
| 身頃 | 横方向のみ拡張 | 体幹浮き・シワ集中 |
| 股下 | “標準170cm想定”の伸長限界 | もたつき・脚線崩れ |
もたつき・脚線崩れここで重要なのは、
市場が想定する「大きさ」=横方向、実需要は「縦×肩×腕長」
という、方向性の齟齬である。
■ XLが解決できない“脚長×肩幅広”という体格
数字を上げれば伝わりやすい。
身長185〜195cm
肩幅48〜52cm
股下90cm前後
この層は、規格上は「ラージ市場」で扱われるが、
実際は**“縦長型×広肩型”**という別カテゴリに分類される。
ここに、サイズ拡大だけでは解けないフィット崩壊が発生する。
■ 設計比率とグレーディングのズレ
多くのブランドは、量産効率上
Mパターン → XLまで拡大
という設計を採用する。
しかし体型分布がMと一致しない層では、拡大率そのものが不適合となる。
「大柄=大幅拡張」
ではなく
「大柄=独立比率」 で行う必要がある。
ここが、サカゼン/フォーエルが担ってきた“供給”以降に
市場が求め始めている“設計精度”領域だ。
■ マトウェルの設計立脚
mT.o.wale(マトウェル)は、アパレルの一般的な拡大式ではなく
高身長・広肩・脚長を“初期設計パターン”として定義する。
袖丈基準を180cm以上で設定
肩設計を45〜52cm幅で分岐
体幹バランス(前後身頃)を長軸基準で補正
結果、着用時のシワ・吊れ・浮きといった破綻を構造的に抑止する。
